図面記号は図面の意図を正確に伝えるための重要な情報で、JIS規格に基づく基本ルールから理解することが必要です。この記事では、機械加工で頻出する主要記号や幾何公差・表面粗さ、特殊記号、さらに溶接記号や建築・電気分野の図面記号までを体系的に解説し、読み間違いを防ぐ基礎知識をわかりやすく紹介します。
図面記号とは?

図面記号とは、部品の形状や寸法、表面加工の度合い、幾何公差といった設計上必要な情報を、図の中で線や記号を使用して正確に指示し表記するための基礎となるものです。
図面には、平面的な面だけでなく、回転する軸など、あらゆる種類の部品が表してあり、その的確な位置関係や加工の方法を解説するために用いられます。
図面記号の基本ルールとJIS規格との関係
図面記号は、部品の形状や寸法を的確に指示する方法の基礎であり、その種類や表記はJIS(日本産業規格)規格によって解説されています。この規格に関連する情報は、設計者に必要な図面作成の一覧として用いられます。
図面記号を使う目的
図面記号の使用は、部品の形状や寸法を加工者に指示し、加工の方法を明確に指示するために必要な基礎情報です。
例えば、寸法公差と幾何公差の目的について説明しています。
寸法公差のみの表記だと下記のような製品が納品されます。

幾何公差を表記することでトラブルを避けることが可能です。

図面記号の読み方と押さえるべきポイント
図面記号の読み方は、設計者の意図を把握するための基本です。図の部分に表記された寸法や幾何公差の種類、表面加工の度合いを的確に解説し、部品の位置や形状の情報を一覧として把握する必要があります。
図面記号を読む際のポイントを整理してみました。
- 寸法公差と幾何公差の指示方法の理解
- 表面粗さ記号の種類と意味
- 加工方法を表した記号
- 図面の線の種類と用途
図面記号の基礎を理解するには、寸法公差と幾何公差の指示方法、表面粗さ記号の種類と意味、加工方法を表した記号、そして図面の線の種類と用途を一覧で把握することが必要です。これらの情報を正確に読み取ることが、部品の的確な加工に繋がります。
下記の記事では、設計段階でのコストと品質について解説されているのでぜひ参考にしてください。
図面記号の誤解・読み間違いが起こる原因
図面記号の誤解は、表記方法が的確に指示されていない部分に起こりがちです。特に、幾何公差の指示や、表面加工の度合いを表した記号の一覧が頭に入っていないと、設計的な位置や寸法の情報を読み間違えることがあります。
図面記号の誤解を防ぐための基礎知識を整理してみました。
- JIS規格の図面記号に関する解説サイトの利用
- 加工対象の部品(軸、平面など)に応じた図示方法の理解
- 線の種類(実線、破線など)が持つ意味
- 寸法公差と幾何公差の関連性の把握
図面記号の誤解を防ぐ方法として、JIS規格の解説サイトを利用し、加工部品(軸、平面)に応じた図示方法、線の種類の意味、寸法公差と幾何公差の関連性を的確に把握することが必要です。
機械加工でよく使う図面記号

機械加工の図面で使用される記号は、部品の形状、寸法、表面性状、幾何公差といった設計的に必要な情報を的確に指示する方法として用いられます。
特に、軸の回転精度に関わる位置や、平面的な面の加工度合いを表した記号は基礎知識として解説が必要です。これらの種類は一覧として紹介され、図の部分に線と関連付けて表記されます。
設備を使って目的の形状を得るために、これらの情報を正確に読み取る必要があります。
切削加工で頻出する図面記号
切削加工の図面では、部品の形状を的確に表した記号が基礎となります。特に必要なのは、表面性状を指示する種類、平面的な面の加工度合い、軸の回転に関わる幾何公差の情報で、これらの解説が図の部分に表記されます。
切削加工で使用する主な図面記号を整理してみました。
- 表面粗さ記号RzやRaの表記
- 寸法公差と幾何公差(円筒度、平面度など)
図面記号の基礎として、表面粗さ記号のRzやRaの表記、寸法公差および円筒度や平面度などの幾何公差の指示方法を正確に理解することは、部品の加工に必要な情報を的確に把握するために必要不可欠です。
幾何公差の読み方

幾何公差は、部品の形状や位置の的確な度合いを設計的に指示するために必要な図面記号の基礎です。データムとなる平面や軸との関連性を解説した種類の表記が図の部分に用いられ、寸法公差と組み合わせて使用されます。
データムとは?

データムとは、幾何公差を指示する際に、部品の的確な位置や形状を決めるための基準となる面、線、または軸を指します。図面ではデータム記号を使用して表し、他の部分の公差を補足するために必要な情報として用いられます。
表面粗さの図面記号(Ra・Rz)の意味
表面粗さ記号は、部品の表面加工の度合いを設計的に指示するために必要な図面の基礎情報です。特に切削加工で使用されるRa「算術平均粗さ」とRz「最大高さ」は、平面や軸などの形状の部分の仕上がりを的確に表した記号として用いられ、図に表記されます。
Ra・Rzの意味と表記方法の種類を整理してみました。
- Ra:表面の凹凸の平均的な度合い
- Rz:表面の最も大きな凹凸の寸法
表面粗さの図面記号のRaは次の通りです。

表面粗さの図面記号のRzは次の通りです。一番高い部分と一番低い部分の合計となります。

寸法記入の記号(φ・⊥・∠など)の正しい理解
寸法を図面に表記する記号は、部品の形状や位置を的確に指示します。「φ」は軸などの回転体の直径を、「⊥」は直角や直角度を表し、「∠」は角度の寸法を解説するために必要な種類です。これらの情報は図の線と関連して用いられます。
下記の記事では、金属加工の基礎知識について解説されているので合わせて参考にしてください。
図面記号の特殊シンボルの意味を説明

図面記号には、幾何公差や寸法以外にも、部品の形状や加工方法を的確に指示する必要な種類が一覧として紹介されています。例えば、表面加工の度合いを示す特殊な記号などがあり、これらは設計的な意図を理解する基礎となります。
これら特殊な記号は、特定の部分の情報を図の線と関連付けて表し、製造現場で誤解なく使用される方法を指示するために用いられます。
図面記号「M」「L」などアルファベット記号の意味
「M」は最大実体公差方式を表し、「L」は最小実体公差方式を表した種類の表記であり、これらを理解することが設計的な位置決めや部品の互換性を確保する基礎となります。
最大実体公差方式の目的は、歩留まりの改善: 加工の公差域が実質的に大きくなるため、寸法が設計値から多少外れた部品でも不適合になりにくくなります。これにより、不良品が減り、部品の生産効率が向上します。
最小実体公差方式も、基本的に最大実体公差方式と同様に、歩留まりの改善とコストダウンを図るという目的を持っています。
どちらも部品の機能を前提としており、機能を損なわずに、生産性を向上させる設計的な方法です。
| 記号 | 名称 | 適用される状態 | 幾何公差の特徴 |
| M | 最大実体公差方式 | 部品の形状が最大の材料を持つ状態MMSのとき。例:軸の最大寸法、穴の最小寸法。 | 部品の寸法がMMSから離れるほど、幾何公差にボーナスが追加され公差域が広がる。加工の難度が下がり、機能的な位置決めを指示する。 |
| L | 最小実体公差方式 | 部品の形状が最小の材料を持つ状態LMSのとき。例:軸の最小寸法、穴の最大寸法。 | 部品の寸法がLMSから離れるほど、幾何公差にボーナスが追加され公差域が広がる。部品の薄肉や強度など、最小限の材料を確保したい場合に必要となる。 |
シンボルの変更点と最新JISについて
図面記号は、JIS規格の改正に伴い、表記方法や種類に変更点が生じています。特に幾何公差や表面加工の記号は国際規格(ISO)との関連が深まり、より的確に設計的な意図を指示する方法として解説されています。
最新JISでは、図の部分の寸法や形状を表した線や記号の使用に基礎的な変更があり、部品の位置や度合いの情報を正確に読み取る必要があります。
これらの変更点は一覧として紹介されているため、最新の情報をサイトなどで確認し、設備を使った加工で誤解が生じないように必要な知識を更新してください。
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図面記号まとめ
図面記号は加工精度や形状要求を正確に伝えるための基礎であり、JIS規格に基づく理解が不可欠です。この記事では、機械加工で必須となる主要記号や幾何公差、表面粗さ、特殊記号、さらに溶接や建築・電気図面の記号まで幅広く解説しました。
記号の正しい理解は、加工ミス防止と品質向上につながります。
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