リョーユウ工業株式会社
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タレットパンチプレス加工による精密板金の見積もりで賢くコストカットする

ステンレス加工
#タレットパンチ加工#見積もり
タレットパンチ加工

「精密板金加工のコスト、もっと抑えられないかな?」、タレットパンチプレスの活用がその答えかもしれません。この記事では、高品質な板金加工を維持しつつ、賢くコストを削減するための秘訣をプロの視点からお伝えします。

最適な設備を持つ会社を選び、効率的な見積もり依頼の方法を知ることで、御社の製品の競争力を高める技術を紹介していきます。図面の作成から材料選び、納期の調整まで。試作から量産まで、あらゆるロットに対応可能な会社選びのポイントも解説します。

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タレットパンチプレスとは

タレットパンチプレスは、円形のタレット(回転式の金型ホルダー)に金型を装着し、板材にパンチング加工を行う板金加工設備です。高速で多様な穴あけや打ち抜きが可能で、複雑な形状の製品も高精度で加工できます。

特に、レーザー加工と比較して加工速度が速く、厚い板でも効率的に加工できるのが特徴です。試作から大量ロットまで幅広い生産に対応し、板金加工会社にとって欠かせない設備と言えるでしょう。タレパンとも略され、コストを抑えながら高品質な製品を生産するための重要な技術です。

タレットパンチ加工プレスの原理

タレットパンチの原理

出典:meviy

タレットパンチプレスは、円盤状のタレットに多種多様な金型(パンチとダイ)を搭載した設備です。加工したい板材をテーブルに固定し、コンピュータからの指令に基づき、板を正確な位置へ移動させます。

上部にあるパンチが高速で下降し、下部のダイと連携して板材を打ち抜き、目的の穴や形状を加工します。

タレットパンチ加工プレスとレーザー加工との比較

タレットパンチプレスとレーザー加工は、どちらも板金加工に用いられる主要な設備ですが、それぞれ異なる特性を持っています。タレパンは、金型による打ち抜き加工のため、量産時のコストパフォーマンスに優れ、特に多くの穴や特定の形状の加工を高速で行うことが可能です。

一方、レーザー加工は金型が不要なため、複雑な形状や少量ロットの製品、試作などに柔軟に対応できます。また、板材の厚みに応じた高精度な切断も得意です。

どちらの技術を選ぶかは、製品の形状、材料(ステンレス、アルミなど)、ロット数、納期、そしてコストを総合的に考慮して判断することが重要です。

タレットパンチプレスとレーザー加工の相違点は次の通りです。

  • タレットパンチプレスは、金型による打ち抜き加工のため、量産時のコストパフォーマンスに優れている
  • レーザー加工は金型が不要なため、複雑な形状や少量ロットの製品、試作などに対応可能

こちらの記事でもレーザー加工の見積もりを紹介されています。

レーザー加工の見積もりはどう決まる?初心者向け早見表で解説!(リョーユウ工業株式会社監修)

タレットパンチ加工プレスの種類と可能な板金加工範囲

タレットパンチプレスには、機械式や油圧式、サーボ電動式といった種類があり、特徴をまとめてみました。

種類 加工可能な材料 加工可能な板厚 特徴
機械式 鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮 0.5mmから3.2mm程度 フライホイールの回転エネルギーを利用してパンチングを行うタイプ。高速加工が得意です。
油圧式 鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮、チタン 0.5mmから6.35mm程度 油圧の力でパンチングを行うタイプ。加圧力が安定しており、厚板の加工や成形加工に適しています。
サーボ電動式 鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮、チタン 0.5mmから3.2mm程度 高速性と静音性、省エネルギー性に優れています。サーボ電動式の最大の特徴は、パンチのストローク速度や位置、加圧力を自由にプログラムできる点です。

コストを抑えるための見積もり依頼のコツ

見積もり

精密板金加工のコストを削減するには、適切な見積もり依頼が不可欠です。まず、製品の図面は寸法や公差、材料(ステンレス、アルミなど板材の種類と厚み)を明確に記載し、曖昧な情報をなくしましょう。

ロット数と希望納期も具体的に提示することで、板金加工会社は最適な加工方法を提案しやすくなります。複数の会社から見積りを取得し、設備や金型の保有状況、タレットパンチプレスやレーザー加工の技術、曲げ・溶接・塗装など一貫工程の対応可能範囲を確認することが重要です。

試作の相談も積極的に行い、コスト削減の可能性を探りましょう。

コストを抑えるための見積もりのコツは次の通りです。

  • 製品の図面は寸法や公差、材料と板厚を明確に記載する
  • ロット数と希望納期も具体的に提示する
  • 複数の会社から見積りを取得する
  • タレットパンチプレスやレーザー加工の技術、曲げ・溶接・塗装など一貫工程の対応可能範囲を確認する

材料選びの工夫

板金加工のコストは、使用する材料に大きく左右されます。ステンレス、アルミ、銅など、板材の種類や厚みによって価格が変動するため、製品の機能や用途を考慮しつつ、最も経済的な材料を選択することが重要です。

例えば、強度が必要ない部分に高価な材料を使うのは無駄です。また、市場での入手性や、加工会社の設備がその材料の加工に対応可能かどうかも確認が必要です。

事前に会社に相談し、タレットパンチプレスやレーザー加工の特性を理解した上で、最適な材料を決定することで、見積り段階から大幅なコストカットを実現できます。

こちらの記事でも見積もりについて紹介されています。

金属加工の見積もりが決まる仕組みを知ろう|リョーユウ工業株式会社

材料の特性とコスト

タレットパンチプレスやレーザー加工の対応可能な材料も会社によって異なるため、事前に相談して最適な選択をしましょう。

材料の特性とコストをまとめてみました。

分類 材料 特徴 コスト
軟鋼(SS400など) 一般構造用圧延鋼材で、汎用性が高く、加工しやすい。 安価
SPCC(冷間圧延鋼板) 表面が滑らかで、絞り加工や曲げ加工に適している。 加工先に相談
SGCC(溶融亜鉛めっき鋼板) 表面に亜鉛めっきが施されており、優れた防錆性を持つ。 加工先に相談
SECC(電気亜鉛めっき鋼板) SGCCよりめっき層が薄いが、塗装性や溶接性に優れる。 SPCCを基準(100円)とすると、SECCは1.5倍程度。
ステンレス SUS304(オーステナイト系) ニッケルを含むため、非常に優れた耐食性、耐熱性、強度を持つ。 高価。特にニッケル価格に左右される。
ステンレス SUS430(フェライト系) SUS304に比べて耐食性や強度は劣るが、磁性があり、コストが安い。

SUS304よりも安価。ニッケルを含まないため、コストを抑えられる。

アルミ アルミ 鉄やステンレスの約1/3の軽さ。切削加工がしやすく、複雑な形状の部品製造に適している。ただし、柔らかいため、バリが出やすい場合もある。 鉄よりは高価だが、ステンレスよりは安価。特に加工費を含めると、軽量化や加工性の良さからトータルコストで有利になる場合もある。
展延性に優れ、薄板や細線に加工しやすい。曲げ加工も容易。 比較的高い。
真鍮 黄銅 切削性に優れる。 銅よりは安価。加工性の良さから、トータルコストで有利になる場合が多い。
チタン チタン 鋼に匹敵する強度を持ちながら、比重は鋼の約60%と非常に軽い。 非常に高価。材料費が高い上、硬く加工が非常に困難(難削材)なため、加工費も高額になる。

ロットと納期の関係性

板金加工のコストと納期は、ロット数に大きく影響されます。一般的に、ロット数が大きくなるほど、1製品あたりの加工コストは下がります。これは、タレットパンチプレスやレーザー加工の設備設定、金型の準備といった初期工程の費用を多数の製品で分担できるためです。

一方で、納期はロット数が多いほど長くかかる傾向にあります。急ぎの場合は、少ロットでの対応や、自動化された設備を持つ会社に依頼することで、短納期での対応が可能な場合もあります。

見積もり依頼時には、希望納期と最適なロット数を相談し、コストとバランスの取れた計画を立てましょう。

ロットと納期の関係性は次の通りです。

  • 納期はロット数が多いほど長くかかる傾向
  • 急ぎの場合は少ロットでの対応や自動化された設備を持つ会社に依頼

最適なタレットパンチプレス会社を見極めるポイント

最適な会社を見つける

最適なタレットパンチプレスの会社を選ぶには、複数の視点が必要です。まず、保有する設備一覧を確認し、自社の製品の加工に必要な金型や技術が可能か確認しましょう。

板材の厚みや材料(ステンレス、アルミなど)、穴や形状の複雑さに対する対応力も重要です。タレパンだけでなく、レーザー加工や曲げ、溶接、塗装まで一貫工程で対応可能な会社は、コストと納期を抑えられます。

過去の事例紹介を参考に技術力を評価し、試作から量産まで、あらゆるロットに柔軟に対応できるかを見極めることが、成功への鍵となります。

最適なタレットパンチプレス会社を見つけるポイントは次の通りです。

  • 保有する設備一覧を確認し、自社の製品の加工に必要な金型や技術が可能か確認
  • 板材の厚みや材料、穴や形状の複雑さに対する対応力
  • レーザー加工や曲げ、溶接、塗装まで一貫工程で対応可能な会社は、コストと納期を抑えられる

リョーユウ工業にご相談ください

リョーユウ工業株式会社

リョーユウ工業では、主にシャーリング(切断)加工、タレットパンチ加工、プレーナー加工、レーザー加工、曲げ加工、面取り加工、溶接加工を行っています。塗装に関しても協力会社を通じて対応することが可能です。

リョーユウ工業の技術

リョーユウ工業は、年間50,000件もの加工実績があり、幅広い素材や形状に対応できることが強みです。また、最新の設備を導入しており、高精度な加工が可能です。さらに、小ロットから大ロットまで対応できるため、様々なニーズに対応できます。

  • シャーリング(切断)加工
  • タレットパンチ加工
  • プレーナー加工
  • レーザー加工
  • 曲げ加工
  • 面取り加工
  • 溶接加工

他社で断られた案件でも、リョーユウ工業なら解決できるかもしれません。リョーユウ工業に依頼しても駄目なら他でもできない最大の信頼をもらえる会社を目指しています。

タレットパンチプレスによる見積もりまとめ

タレットパンチプレスを用いた板金加工でコストを抑えるには、適切な会社選びと見積もり依頼が肝心です。図面で製品の形状、材料(板材の種類や厚み)、穴の有無などを明確にし、ロット数と希望納期を具体的に伝えましょう。

複数の会社から見積りを取り、保有設備(タレパン、レーザー加工など)や金型の一覧、曲げ・溶接・塗装までの一貫工程の対応可能範囲を確認することが重要です。

過去の加工事例や技術力を参考に、試作から量産まで任せられる信頼できる会社に相談することで、高品質な製品を適正価格で手に入れることが可能になります。

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